「エイジングケアの切り札」といわれる魔法のような素材、ホエイに注目!
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空調や紫外線にさらされ続け、乾燥しがちなお肌が潤う。そしてハリがみなぎる肌になる。さらには肌荒れなど、お肌のトラブル予防やエイジングケア※にも期待できる─。
(【※】「エイジングケア」とは、年齢に応じたお肌ケアのことをいいます。以下、文中使用する「エイジングケア」も同様です。)
もしもこうした効果を得られる魔法のようなスキンケアを、オフィスで仕事をしながら簡単に実現できるとしたら?
日頃からスキンケアを心掛けていらっしゃる皆さまほど、きっとこう思うはずです。
「そんなおいしい話があるわけは…」
「よくある宣伝文句でしょ!?」
「エステの話?」
「お金と時間をかければね」etc.
しかし、そのような効果に充分期待することができそうなのです。今回は、そんなウマイ話を「再発見してしまった」という話題です。
美肌づくり、エイジングケアにホエイという理由
早々に明かしてしまえばこのテーマ、以前から「とある食品」を作る工房、職人さんたちの間では周知の事実でした。だから「再発見」なのです。
「とある食品」とはナチュラルチーズのこと。中でも、職人さんたちが一つひとつの工程に手間と時間をかけ、丁寧に作りあげられるナチュラルチーズを生み出す工房でのお話。その背景には、チーズの原材料となる良質な牛乳へのこだわりがあります。
そうです。今回ご紹介する「魔法のようなスキンケア素材」は、ナチュラルチーズや良質な牛乳と関係が深い「ホエイ」です。魔法のようなスキンケアとは、そのホエイがもたらしてくれる〝マジック〟なのです。
◆チーズ工房で働く皆さんには美肌が多い!?
こだわりのチーズ工房で働く職人さんたちには「美肌の人が多い」といわれています。季節を感じながら、毎日体を動かしてのお仕事ですから、健康的であるという事実はもちろんあります。しかし、それ以上に見逃せない・聞き逃せないのが「以前からホエイを活用している」という点。
ナチュラルチーズを作る過程で生まれるホエイを顔や手に塗ったり、入浴剤のようにお風呂に入れたりしながら、ホエイが発揮してくれる「美容効果を活用してきた」そうです。
こうした「ホエイに関する再発見」や「ホエイの美容効果に関するお話」を、北海道登別市に位置する『のぼりべつ酪農館』代表取締役 三浦 学さんより伺うことができました。
◆ホエイは「エイジングケアの切り札」に
三浦さんは『のぼりべつ酪農館』代表という肩書きのほかに、「チーズ専門家・乳業士(フランス国家資格)/ENSAIAグランゼコール INPLインスティチュート・ポリテクニック・ドゥ・ロレーヌ フランス」という資格を持つ、乳製品に関するプロ中のプロであり研究者です。
「ホエイには、良質なタンパク質が含まれています。タンパク質は、私たちのカラダを形づくる大切な栄養素です。筋肉や内臓、毛髪などはもちろん、お肌(皮膚)もタンパク質から成り立っていますよね」(三浦さん)
ここで、ホエイについて簡単におさらいしておきましょう。
ホエイとは、ヨーグルトやチーズといった乳製品が作られる際、牛乳に含まれる成分が分離されて生じる液体のこと。日本語では「乳清(にゅうせい)」です。
ホエイは近年、「ダイエットや筋トレに効果的である」と注目されてきましたので、「ホエイという名前は耳にしたことがある」という方も多いのではないでしょうか。
また、普段からヨーグルトなどの乳製品に親しんでいる方にとっては、もっとお馴染みかもしれませんね。「ヨーグルトにできる上澄みのこと!?」などと思い浮かべた方もいらっしゃることでしょう。
「ホエイにはラクトフェリンやアルブミン(血清アルブミン)という、美容や健康改善に役立つタンパク質がたっぷり含まれています。また、他の食品と比べ、アミノ酸、水溶性ビタミンといった成分も豊富に含んでいるため、最近では『エイジングケアの切り札』なんていわれているんですよ」(三浦さん)
北海道のホエイの中でも、登別産ホエイは「成分に力がある」
ホエイに含まれる成分はいずれも、私たちのカラダを形づくり、守ってくれる重要な働きをしています。もちろん気になるお肌も私たちのカラダの一部ですから、こうした成分の働きによって、いきいきとした状態が保たれるというわけです。
「同じホエイでも、ヨーグルトに見られるホエイと、ナチュラルチーズを作る過程で生まれるホエイには成分に違いがあります。ナチュラルチーズ作りの過程で生まれるホエイは、含まれている成分が濃いだけでなく、乳製品の製造過程で損なわれてしまいがちな成分も多く含まれているのです」(三浦さん)
「また、ナチュラルチーズ作りで生まれるホエイでも、ソフト系、ハード系といった作るチーズの種類によってホエイの成分濃度は異なります。ハード系のチーズ作りから生まれるホエイのほうが、より成分濃度が高いですね。スキンケア、美容効果を期待するならば、断然ハード系チーズ作りで生じるホエイでしょう」(三浦さん)
三浦さんのお話には、長年にわたる研究の成果が背景にあるからなのでしょう。ときおりユーモアを交えながら示してくださる情報一つひとつに、いくつもの「なるほど」が積み重なっていきます。
中でも、「北海道内の数ある酪農地帯で搾られる牛乳ではなく、ここ登別の牛乳から抽出されるホエイのほうが、成分的には優れているでしょう」(三浦さん)というお話には、今回最も大きな「なるほど!」を感じたのでした。
◆土づくり、草づくり、そして牛づくりから始まる登別の牛乳、チーズ作り
「登別産の牛乳から抽出されるホエイのほうが成分的に優れている」というのには、理由があるといいます。そのひとつが、堆肥を利用した土づくりから酪農に取り組み、良質な牧草を牛に与えていること。
「牧草を牛に与える」というのは当たり前のことのように感じるかも知れませんが、現実は少し異なります。大規模な牧場が多く、作業・経営効率も問われる北海道の酪農においては、牛の飼料として「輸入飼料」「配合飼料」が多く使われているのです。
「規模の大きな酪農の現場で使われる配合飼料が30kgだとしたら、ここ登別での使用量は5kg前後。あとは良質な牧草の中でも『一番草』といわれる稀少な牧草を中心に、牛に与えているのです」(三浦さん)
そしてもう一つ。登別ならではの〝環境〟も、良質な牛乳やホエイにつながっているといいます。
「少し専門的な話になりますが、ここ登別は緑色凝灰岩(りょくしょく・ぎょうかいがん)という土壌を持つ土地です。この土壌が、チモシーという良質な牧草が育つのに適しているのです。これは、北海道では限られた地域にしか見られない土壌ですから、登別ならではといえますね。また、平均すると18度前後となる登別の〝寒すぎない〟冷涼な気候も、酪農には最適なのです」(三浦さん)
◆良質な牧草が「成分に力があるホエイ」につながっていく
次にヨーグルトを食べる機会があったら、お口へと運ぶ前に少し観察してみましょう。プレーン・ヨーグルトに生じた上澄み(これもホエイ)を観察すると、うっすら黄色みがかかって見えると思います。この色は主に、牛が食べた牧草に由来する色素とのことです。
「登別のホエイは、他に比べると黄色み(緑色)が濃いと思います。これは、登別で育つ牧草の色素が強いからです」(三浦さん)
良質な牧草主体で育った牛から搾られる牛乳。その牛乳から抽出されるホエイは、含まれるアミノ酸が「非常に良い構成となっている」といいます。
加えて、のぼりべつ酪農館に集められた牛乳は「低温殺菌」という方法で処理されています。そのため、一般的に用いられることが多い「高温殺菌」に比べ、ホエイ中の成分が損なわれることが少なく済むそうです。
「ホエイは〝機能性を活かす食品〟ですから、その成分には力がなければなりません。土づくり、牧草作りから始め、低温殺菌を取り入れることによって、おいしい牛乳、チーズ、そして〝成分に力があるホエイ〟へとつながっていくのです」(三浦さん)
大地に根付いた確かな素材、ホエイをもっと身近に
oronoが注目したのは、当初こそ「北海道産ホエイ」といったスケール感、視点でした。しかし今や完全に、「成分に力があるホエイ」という「のぼりべつ酪農館産のホエイが理想的」という思いに!
登別の土壌、気候などの環境と、その環境で育まれる健康な牛たち。その牛たちから搾られる良質な牛乳と、その牛乳をもとに作られる、とびきり美味しい乳製品とホエイ。
「乳製品作りでは、ホエイは必然的に生じる〝副産物〟です。もったいない話しですが、廃棄されることも多いものです。エイジングケアといった美容効果や、健康面への効果などに対する認識がさらに広がっていけば、もっと活用されるようになることでしょうね」(三浦さん)
三浦さんが付け加えてくださったように、ホエイをスキンケアに活用する試みは〝これから〟であると言えるかもしれません。いわば、スキンケアに新たな可能性が加わった段階。
しかしホエイは、北海道の大地にしっかりと根付いている確かな素材。品質という面でも「ホエイには〝力がある〟」というべきでしょう。
そして最後に。のぼりべつ酪農館で三浦さんからうかがったお話の感想を要約すると、このようなフレーズになりました。
「ホエイをもっと身近に!」
◆のぼりべつ酪農館
のぼりべつ酪農館
〒059-0461 北海道登別市札内町73番地3
営業時間/10:00〜16:00
定休日/無休
TEL/0143-85-3184
http://www.rakunoukan.com/
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